4.13〜4.14 エアマックス・『ヘヴン』・東京

4月13日(土曜)

◯「5月になったら、やっぱり太宰治『葉桜と魔笛が読みたくなるな〜」って、5月になったら日記に書こう!と思いついて、でも我慢できなくて もうここに書く。序盤に島根県が出てくるからそのことをずっと誇りに思っているけど、松江市内に『葉桜と魔笛』に関する記念碑?立て札?みたいなものは、おそらく無い。

◯段ボールに、水彩色鉛筆で 自分の車の絵を描いた。

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◯近所にある2軒のスーパーをハシゴした。1軒目のスーパーでは、まずナイキの〈エアマックス〉を買った。引越しの荷物に なぜかローファーしか入れてなくて、この2週間は外を歩くとき必ずローファーだった。校庭に立つときもローファーで、これはさすがに……となった。ネット注文で届くのを待つよりも、その場で即 手に入る方が望ましくない?と自分なりに考えて、車で買いに出た。スーパーなのに そういうスポーツブランドのスニーカーが売れている(!)という情報を事前に得ていた。このエアマックスは ほとんど一目惚れに近い感じで買って、試し履きも この1足しかしなかった。11,000円(税抜)。

◯お母さんに買ってもらったニトリのモフモフのバスタオルも、ホームセンターで買ってもらったホテルライクのバスタオルも、なぜか僕の肌には合わなくて、どういうことかというと、それらのタオルで拭いた後の顔に 化粧水を塗ると、「シャリッ」という よく言えばスクラブみたいな感触がして、恐る恐る手のひらを見ると、毛玉が何個かできている。つまり、水は吸ってくれるけど、その代わりにタオルの毛が身体中につくから、ここ2週間けっこう最悪だった! なので、このスーパーでも新しいバスタオルを買った。カーキ色のゴワゴワしたタイプ。家に帰って使ってみたら、かなり良かった。次の休みに もう1枚追加で買うことに決めた。2軒目のスーパーでは 惣菜コーナーのからあげを買った。

◯今週は ずっと、オーディブル川上未映子『ヘヴン』を聴いている。学校図書館で借りたけど、なかなか読む時間がなくて、とりあえず机の上に置いているだけで、洗い物とか、お風呂掃除とか、洗濯物のことをやるときにだけ、オーディブルで聴き進めている。

学校がないと誰にも会わないですむし見られないですむから、僕の生活は家具みたいに静かだった。誰の目にも映らないでいられることは僕に言いようのない安心をあたえてくれた。それはつかのまの平穏でしかなかったけれど、僕がこうしてひとりでいる限りにおいては、誰であっても僕に指一本ふれることができないというあたりまえのことが、僕にはとても心強く感じられた。もちろんそれはおなじように僕のほうからもなにかにふれることはできないということだったけれど、それは仕方のないことだった。 (P.72)

窓からは色んなものが見えたけれど、僕はなにからも見られていなかった。そこにある巨大な夏も、僕とおなじようにまだ一歩も動いていないように見えた。そしてこんな日にはコジマはどうしているんだろうと僕は思った。 (P.77)

なんだか『ヘヴン』を読んでると僕は、なぜか中学時代じゃなくて、大学時代の一人暮らしを思い出す。社会人になってからは忙しくて 人に会わない日なんて滅多にないけど、あの大学時代のひとりぼっちの感覚は よく覚えてる。圧倒的な孤独。そして強烈な〈たったひとり〉、この小説で言うと〈コジマ〉みたいな. 同じように孤独を抱えている他者への依存とか、個人的には 読んでいて苦しい。けど止まらない。押見修造惡の華』を初めて読んだときの感じ。ここから さらに いじめの描写が増えていきそうな雰囲気だけど、気合い入れ直して聴き進める。

この一年近くに起こったこと、それ以前に僕の身に起こっていたことを話した。それらを話すためにはとても長い時間が必要だと思ったけれど、じっさいに話してしまうと時間はかからなかった。あれも、これも、あの気持ちも、あの感覚も、いくつかの言葉にかたちを変えてしまい、話し終えてしまうとそれはまるで本当にこの数分間に起こったできごとのように思えてもくるのだった。 (P.240)

◯今週の水曜から、通勤途中に音楽を聴くのをやめた。やめて、今は『横道世之介』のDVDを流している。毎日の行きと帰りの車内で、10分ずつくらい映画が進んでいく。『横道世之介』、よくよく構成を気にしてみたら1本の映画の中で ちゃんと四季が巡っているよなー、と思った。なんとなく思っただけなので、それが本当か、時間をかけて確かめていきたい。

 

4月14日(日曜)

Safariの検索タブがいっぱいになって、さすがに過去のを消していこうと思って、遡ると、『リコリス・ピザ』を観に行くか迷って評判を調べた履歴を見つけた。他のも見ると けっこう面白い。大学のポータルサイトポケモンGOズルッグの色違いについて、ポール・ダノが出てる映画作品の一覧、岡田あーみんWikipedia などなど。

◯朝6時半過ぎ。Apple Musicのライブラリをシャッフル再生したら、井上陽水の『Tokyo』が流れてくる。聴きながらドライヤー。〈東京に住んでない人が聴く東京についての歌〉みたいな話って たまに読んだり聞いたりする。僕にしてみても、東京に対して抽象的なイメージしかなくて、しかも 小学生のときに行ったナンジャタウンから鮮烈な印象を受けすぎていて、とにかくわけがわからない。東京ってどんなところ?井上陽水の『Tokyo』、よくわかんない歌。

街は急に海へ広がってる お魚と未来都市 波と遊ぶクルーザー Tokyo,赤坂 浅草 まだまだ街は人を惹き付ける

youtu.be

○1月末まで、スマホアプリの桃鉄で言ったら かなり当たりの駅・高松(さぬきうどん屋を 割と安値で買い占めて独占できる)の近くに住んで、毎週末のように高松の商店街に遊びに行っていた。それで4月。今の自分が住んで(働いて)いるところは、桃鉄で言うと、ぶっとびカードを使ったらたどり着くようなところ.なのかな?と思う。でも、不思議と、大学生活よりも、今の、この新しい町にいる方が ずっと充実しているように感じる(!)うちの町だって、急に海へ広がってるし。

◯カット野菜と一緒に炒めるだけでジンギスカンが出来上がる、というタレ漬けラム肉を買った。炒めながら、ご飯の上に載せて 丼にしよう!と思いついた。

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◯昼寝。13時から16時まで。起きて、たむらかえ が沖縄に染まってしまった姉に 東京を思い出させようとする動画を見る。そのあと、音楽を聴く。誰のどの曲も なかなか2番まで聴けずに、飛ばしまくる。窓の外がだんだん暗くなってくる。奥田民生の『かいあって』で、ようやく落ち着いた。夜ご飯はサッポロ一番の味噌ラーメン!

水沼・桜庭・春木 003

毎週火曜日更新の約束なのに、ごめんなさい! 職員室で てんてこ舞いです。処理しきれない情報がバーッと入ってきてまして、来校して2日目なのに もう机の上に書類の山が できそうです。でも今のところ楽しいです。なおかつ忙しいです。だからといって企画を疎かにはできないので、予定より早めに書いて、早めに公開してみました。

○小学6年生のときに交換日記をしたことがあります。クラスの中でグループを作って、お楽しみ会か何かで 出し物をする機会があって、そのとき一緒に、たしかダンスをした4人組。その4人で交換日記をしていました。バレーボールクラブに入ってた女子2人と、ミニバスやってた男子2人。ノートのデザインは たしか、ハローキティーだったと思います。超小さいリングノートで、そこに どんなことを書いたか、全く覚えていません。誰かの手元にノートがまだ残っているのか、誰かが処分してしまったのか、誰の番で終わったのか。確かめようはあるけど、そんなことを 僕以外の3人のうちの 誰かが覚えている確証もないし、それ以前に、今は なかなか連絡を取り合うのもためらわれるような、そんな距離感です。4人のグループ名が たしか〈チェッカーズ〉で、お楽しみ会の本番当日、全員チェックの衣装でダンスに臨んだような、そんな気がします。事実は全然違うのかもしれないけど、僕が 交換日記のことで思い出したのは そんなことです。

○水沼さん、桜庭さん。現代短歌社さんから頂いた原稿料は、何に使われましたか? まだ使っていないとしたら、どうする予定ですか?

○僕にとっては〈初めての原稿料〉ということになるので、すごく悩みました。それで、買ったのは 川上未映子『あこがれ』と『春のこわいもの』、雑誌「2nd」の5月号(トラッド服飾用語辞典)、外山滋比古『思考の整理学』です。

○『春のこわいもの』は、凄い短編集です。最初は「淋しくなったら電話をかけて」のことが ぶっちぎりで好きだったんですけど、最近は 寝る前に「青かける青」オーディブルで聴いてます。朗読は 岸井ゆきの です。そろそろ無料体験期間が終わって、銀行口座から月額の自動引き落としが始まります・・・。でも払いますよ!今1番使ってるアプリだと思います。日記を付けてるんだから、面白いエッセイをよく聴いたり、読んだりして勉強するべきなんですけど、最近は手紙パートのある小説にばっかり興味があって。何か 手紙系の小説とか 往復書簡とかで おすすめあったら教えてほしいです。

○『あこがれ』も、買う前からオーディブルで聴いてました。でも、紙の本でも持っておきたくなって、つい買ってしまった感じです。

誰かにあしたまた会えるのは、会いつづけてるからに決まってるじゃん。たとえば、学校でみんなに毎日会うのは、みんなが毎日学校に来るからじゃん。卒業して学校に来る必要がなくなったら、そんなのみんな、すぐに会わなくなっちゃうよ。会うための約束が必要になって、その約束をするための約束みたいなのも必要になって、どんどん会わなくなっていくんだよ。だから、きみの場合は、最初からすごくむずかしいんだよ。だって会うためにはぜったいに会いにいかなきゃならないんだから。 (川上未映子『あこがれ』)

ヘガティーという、小学生の女の子のセリフなんですけど、すごく胸に響きました。

○大学の授業が すべて終わったのが1月の末で、そこから辞令式の日(4/1)が来るまで、あんまり人と遊んだりできませんでした。それは、自分からあんまり人に、積極的に「ご飯行こうよ」「遊ぼうよ」「久しぶりに会おうよ」と、連絡できなかったからです。でも、そんな僕にも声をかけてくれる人が何人かいて、その人たちのことは、3月の日記に書いています。

◯原稿依頼が来たのも1月の末でした。せっかく公募から乾さんに選んでもらって、「現代短歌」5月号のアンソロジーに載ったのに、発売日(3/16)以降の僕は ぼーっと感想を待ちながら、ただ日記だけを書いてました。そしたら、ツイートに いいねしたことをきっかけに、水沼さんと桜庭さんが 短歌交換日記の仲間に入れてくださいました(!)。

○情けないくらい 受け身な感じの自分に対して、「会おう」とか、「話そう」とか、「始めよう」、「頑張りましょう!」と働きかけてくれる人が、いろんな場所にいることを すごく幸せに思います。2日から社会人になったんですけど、僕もどんどん、失敗を恐れずに、人と関わっていこうと思ってます。

タップルの広告まじで嫌だけどコーヒー飲んだら落ち着くのわかる   (春木滉平)

 

○あと、川上未映子に話を戻すと、『黄色い家』も買うか迷って、結局買わなかったんですけど、お母さんが フェリーに乗る前日に〈サッサ〉をプレゼントしてくれました。サッサは、黄色い布巾で、『黄色い家』に出てくる 黄美子さん という人が使っている掃除グッズです。水回りも、床も、革靴も磨けるらしいです。昨晩、そのサッサを 新しい家の玄関に飾りました。

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○最後に、水沼さん、桜庭さん。このあいだ、Discordで お話しできて楽しかったです。もっとお互いに肩の力を抜いて話せるくらいになったら、そのときはスペースとか やってみてもいいかもしれませんよね。それで、乾さんが少し聴きに来てくれて、「変な3人でなんかやってる!」とか思ってもらえたら嬉しいですよねー。

 

では! (2024.4.3   23:47)

 

↓ 前回の桜庭さんの日記 ↓

3.16〜3.17 「現代短歌」5月号の発売・卒業式

3月16日(土曜)

○お母さんが作ってくれた だし巻き卵を食べてから、お父さんに松江駅まで送ってもらう。卒業式のために、1人で香川県へ行く。

○13時前、高松駅に到着。ホテルのチェックインまで2時間も余裕があったから、まず、高松港に向かった。

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○船が1隻出発するのを見送ってから、商店街の方へ歩いた。ホテルに着いて、スーツケースを預かってもらった。

○身軽な状態で、書店「ルヌガンガ」に入店。寄稿した「現代短歌」5月号を、レジ前のコーナーで発見した。すぐさま手に取った。自分のページをまず見た。P.45。(「うわー。すげー。ほんとに載ってる・・・・・・。俺の短歌が、本に・・・。乾さん、本当にありがとうございます・・・」)実家に謹呈本が届くのに、我慢できなくて、買うことにした。

○レジで、「これ、入荷したばっかりで〜」と話してくれた店主の中村さんに「これ ぼく載ってるんですよ」と言ってみた。そしたら「おめでとうございます!どこのページですか?」と訊いてくれて、P.45をひらいて 少し読んでもらった。奥さんも わざわざ出てきてくださった。そしたら、僕のことを覚えてくださっていたみたいで、「あ!」という顔。

○1月末。両親をルヌガンガに  連れてきて 平岡直子・我妻俊樹『起きられない朝のための短歌入門』を買ったとき、奥さんに「みなさんは、短歌のお仲間ですか?」と声をかけて頂いた。それで「ちがいますよ!親子です」と言ったら、「すみません!お若く見えて、学生かと思って」と すごく慌てておられた。そのときの息子さん、として覚えてもらえていて嬉しかった。会計を済ませて店を出る。「来られた方に自慢しますね〜」「おめでとうございます」と見送ってもらえた。「ありがとうございます」と たくさん言った。

○田町商店街のカフェテラス「グレコに入って、いつものナポリタン。この4年間、香川県で一番食べたのは、うどんよりナポリタンだった。相変わらず美味しい。落ち着きを取り戻した。

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○古本屋「YOMS」に行って、秋月祐一『この巻尺ぜんぶ伸ばしてみようよと深夜の路上に連れてかれてく』を購入。会計が終わってから、店主の齋藤さんに、買ったばかりの「現代短歌」5月号を見てもらった。原民喜のことを書いた卒論で、明日 優秀賞が貰えることも伝えた。原民喜の全集は、YOMSさんで買わせて頂いた。飯田有子『林檎貫通式』も、永井祐『広い世界と2や8や7』も、穂村弘『短歌の爆弾』も、ここで買った。本当に、「おかげさまで」って感じ だったので、自分なりに感謝を伝えた。また来ます、とも約束した。

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○ホテルの部屋に入って、すばやく荷解き。ドキドキしながら「現代短歌」5月号をひらいて、対談から読んだ。ひとりひとりに しっかり触れていく対談で、「名前出してもらえてるよね?」と期待して、P.82 をひらいたら、がっつり出てて、ほんと、動悸がした。この企画に参加したこと・読んで思ったことについては、改めてちゃんと しっかりした文章を書きたいから、日記の中では あとひとつだけリアクション。

拙作→ 〈帰省超楽しかったけど突き指にカットバン貼ってもらった感じ〉を、瀬戸夏子さんが「すげーいい歌だと思う、これ」と 言ってくださって、それに対する 乾遥香さんの相槌が「うんうん、良いんですよ。」だった。

ほんと応募してよかった〜!

○夜、なかなか眠れない。不定期更新の日記が素敵で、勝手に慕ってる N先輩がインスタライブをやってたので、そこに入る。N先輩は爪を整えながら、短歌の話をしてくれた。歌集を手に取るようになったきっかけや、好きな歌集(上澄眠・山田航)を教えてくれた。優しい声で落ち着いた。少し日付を超えて、ようやく眠くなってきた。

 

3月17日(日曜)

○午前3時43分に起床。起きたばっかりなのにもう目が疲れている感じがする。

◯卒業式。式の進行をする先生って、かっこいいな〜と思う。

○学科ごとに分かれて、講義室で最後のホームルーム。日本文学科の教授全員からお話があった。自分のゼミの先生の話が一番良かった感じがして、先生のゼミに入って良かったな、と思った。卒論で優秀賞をもらった。貰えたのは、楯だった。期待してたお金系じゃなかったけど、それでも嬉しい。ぺらぺらの紙1枚より、重さがある楯の方が、「おめでとう」の感じが ずっしりきて、いいのかもしれない。

○すべて終わってから、数人と写真を撮った。そこからけっこう散々だった。一番仲良かった友達とはぐれたり、お世話になった先生に ちゃんと挨拶できなかったり。卒業式の終わった後の、外にみんなが出て、談笑?して、撮影して、みたいなのが俺は少し苦手で、いつもならそういうのサッと終わらせて、お父さんお母さんとすぐ合流してサッと車で帰るんだけど、強がって2人に「来なくていい」とか言ったのが間違いだった。来てもらえばよかった、と心底思った。久しぶりに泣きそうだった。こういうときに楯はいい。教育実習生が不安なときにクリップボードを胸のところで 腕をクロスさせて ぎゅっと持つ感じで、楯の入った箱をぎゅっと持った。早く褒めてほしかった。友達に「すごいねー」と言われるのもうれしいけど、卒論の賞も 短歌の掲載も、家族と一番に喜び合いたかった・・・・・・。あーあ!早く帰りたい。

○大学から逃げるように出ると、ちょうど お母さんから「届いたよ〜」とLINE。「現代短歌」5月号、ついに実家に届いたらしい。「俺が帰るまでに読んどいてね〜」と返信しながら、2月の上旬まで住んでいたアパートに向かった。まだ誰も住んでいない感じだった。俺が置いて出た、ホウキとチリトリが ドアのすぐそばにあった。

○俺と同じように1人で卒業式に来ていた□□くんが、アパートまで迎えに来てくれた。ホテルの駐車場に停めて、フロントに預けていたスーツケースを引き取って そのまま、またルヌガンガに行った。□□くんは「現代短歌」5月号を買おうとしてくれたけど、売り切れだった。代わりに紅茶の本を買っていた。

高松駅でうどんを食べたあと、リトルマーメイドでコーヒーを飲みながら、俺が持っている「現代短歌」5月号を見てもらった。掲載までの経緯とか、10首の並べ方・ショートエッセイの内容を 乾さんが親身になって一緒に考えてくださった事とか、メンバーのやばさとか、乾さんと瀬戸さんに褒められたことがどれだけ俺にとって嬉しいことか、みたいなのを ばーっと喋った。□□くんは聞き上手で、だからたまにアパートに呼んだりした友だちで、今日も聞き上手で、楽しかった。その場でネット注文も してくれた。改札の近くで、握手して別れた。

○高速バスの中。Apple Musicで シャッフル再生してたら、久しぶりに 桜田淳子の『20才になれば』が 流れてきて、リピート再生にした。

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困らせてるわ わがまま言うわ 19のうちに・・・・・・(中略) 20才になればひとりで探す 心の枕 ひとりで探す・・・・・・

○作詞・作曲は中島みゆき。ハタチになれば、未練が断ち切れて、1人で自立して生きていけると、そう信じている女の子の歌。俺も似たような感じだな、と聴きながら思う。社会人になれば、学生生活でずっと感じていた不完全燃焼のやりきれなさを、切り替えられると信じてる。香川県への未練はあって、大切にしたい思い出があるけど、教員になれば「頭にいろんな子の名前と背景とリアルタイムの人生が入」ってくることになる。これも、今回のアンソロジー企画で 先輩から学んだこと。どんどん記憶の新陳代謝が始まって、大学生活のこと、香川での思い出も失われていくんだろうな、と思う。覚えてるうちに短歌にすべきかな?と焦るけど、今はまだいいかな、とも思う。今はフレッシュに、4月からの仕事に備えたい。でも短歌の仕事も超したいな。できるかな? とにかく、やるべき事と、やりたい事のバランスをうまくとろう。

松江駅にお父さんが迎えにきてくれた。「みんな家におる?」と訊いたら「みんな待っちょーわね」と言ってくれた。

○玄関あけると、お母さんが出迎えてくれた。妹たちも部屋から出てきた。リビングには「現代短歌」5月号が4冊もあった。謹呈本も届いていた。荷物を下ろして、卒業証書・卒論の表彰状・楯・記念品を机に出して、写真撮影をした。掲載までの乾さんとのやりとりを自慢したり、思いつき方とか、10首がそれぞれ完成形になっていくまでの変遷を解説したりした。俺が、1月の後半からずっと、周りの人に「乾さんが」「乾さんが」と大騒ぎしてたので、無事発売日を迎えて 家族はそれが一旦収まると思っていたみたいだけど、俺は本を手に入れて対談を読んで、もう余計に「乾さん、乾さん」にブーストかかって、そこに「瀬戸さん」も加わって・・・・・・。卒論の話もした。楯を飾る場所に悩む。

○そのあと、卒業式のネクタイを自分で結ばずに、お父さんに前夜、ほとんど完成に近い形にしといてもらった ことが お母さんにバレて、普通に怒られた。練習する。

gendaitanka.thebase.in

3.9〜3.15 散歩・『黄色い家』と『Rusty Nail』

3月9日(土曜)

○配属先の通告が、メールで正式に送られてきた。ホッとした。あとは住むアパートを選ぶだけ。

○午後。両親と 妹と、スーツを買いに行った。「新人らしく」のテーマを念頭に置いて、慎重に選んだ。〈安心おまとめセット〉。靴もネクタイも、シャツも、ベルトもハンカチも買ってもらった。店内の照明がドラッグストアみたいな白さで、少し疲れた。

今井書店(田和山)に行った。角田光代の『方舟を燃やす』の装丁かっこよかった。

○学園通り店に続いて、田和山のTSUTAYAも閉まるらしい。島根からTSUTAYAが消えていく。在庫品のセールで店内は賑わっていた。妹はカネコアヤノ、andymoriサニーデイ・サービス、きのこ帝国、the peggiesとかのCDを買っていた。俺は、レディオヘッド『OK Computer』、yonige『健全な社会』、カーディガンズのベスト盤、フランク・シナトラのベスト盤を買った。

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くるり の『コトコトことでん』も買った。高松の商店街でよく遊んでいたので、歌詞から浮かんでくる、ごく私的な情景がたくさんある。

yonige『健全な社会』は超良いアルバム。特に好きな曲は、『ここじゃない場所』。

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手当たり次第 探している あの日、あの時、正しい言葉選びを ずっと忘れていた人たちを 思い出しては、忘れる

ユニクロも白い照明なのに、嫌な感じがしない。むしろ落ち着く。お母さんに、黒いショルダーバッグ・シャツ2枚・トランクス3枚・靴下3足を買ってもらった。

○お母さん、今日めっちゃ運転してくれた。休みの日なのに連れ回して ほんとごめん‼︎

 

3月10日(日曜)

○県立図書館に本を返しに行って、また借りただけの日中。掲載と採用が決まってから、自分、かなり だらしない。「現代短歌」の発売を待つ・配属先の連絡を待つ・物件情報を待つ。「待ちすぎ!動けよ」と、自分に言い聞かせる。久しぶりに短歌を作ったけど、あんまりだった。

○夜、ブックオフに 注文してた村上春樹カンガルー日和』を取りに行った。その中に入ってる『鏡』をお母さんと妹に読んでもらった。そのあと、3月1日〜8日分の日記をブログに載せた。7日、8日に遊んでた2人それぞれからDMが来て、**は「スクショして家族LINEに送ったよ」と言ってくれて、##は「休憩中に読んでめっちゃ目うるうるしとった笑」と言ってくれた。嬉しい。

 

3月11日(月曜)

○妹を連れて、おじいちゃんおばあちゃんとご飯を食べに出かけた。予約の時間より早く店に着いたから、4人で少し散歩した。

○おばあちゃんがハンカチのコレクションを見せてくれた。「捨てるのも勿体ないけん」と言うので、6枚くらい貰った。社会人はハンカチ必須そうなので、ありがたい。

○夜、家族のためにプルコギを作った。

 

3月12日(火曜)

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○夕方の買い物。味噌・醤油ラーメンのスープが売り切れていた。仕方がないので、ちゃんぽんで妥協。

○セルフレジに並んでいたら、おじさんに 普通に順番を抜かされた。帰り際に ちらっと見たら、隣の台の袋掛けハンガーからマイバックを取るのに手こずっていて「ざまあみろ」と思った。こんなことを書くしかないくらい、ぼーっとしてた日だった。少し体調が悪かった。

○4月から住む部屋が ほぼ確定した。ひとりだと絶対 持て余すくらいの広い物件。香川で住んでたところよりも広そう。また調子に乗って荷物を増やしすぎないように、気をつけたい。しっかりお金を貯めたいから、ほんとに、気をつけたい。

 

3月13日(水曜)

○市役所に転出届を貰いに行った。「地方公務員って、なんで男性は基本スーツで、女性は自由な感じなんだろう?っていうか、俺は来年 新人の教員だから、まずは1年中スーツ系の先生になるわけだけど、ジャージ系の先生になるなら、なるとしたら何年目で切り替えるんだろう。そもそも、運動部の顧問とかになったりしないとダメなのかな」とか色々考える。会計前に財布を準備していたら「タダですよ」と声をかけられて、反射的に「マジですか」と言ってしまった。町田康の小説の登場人物みたいな、「マジですか」を言ってしまった。

○帰りに、県立図書館に寄った。川上未映子の小説がずっと貸出中。悔しい。今日は何も借りなかった。城山公園に入ろうとして、やっぱりやめた。松江城天守閣に、赤い服を着た人がいるのが見えた。遠くから見ても赤いってわかったし、ダウンってこともわかった。

○今日も 歩きながら、オーディブルを聴いている。昨晩から聴き始めたのは川上未映子『黄色い家』。【箸でもスプーンでも、食べる前にコップの水に漬けておけば、米がひっつきにくくなる】みたいな雑学を知って、今日からやってみようかなと一瞬思う。こういうすぐ影響受ける感じ、めっちゃB型だな、と思う。

車からおじさんに声をかけられて、「きがる」という蕎麦屋の場所を聞かれた。知らなかったから、検索して、道を伝えた。けど、伝わってなさそうだったので、早歩きで並走して近くまで案内した。こういうとき、絶対他の車が来るみたいな間の悪さが俺にはあるのに、この時は何もなかった。うまくいった。

村上春樹カンガルー日和』を読む。窓を開けていたから、公園で遊ぶ子供たちの声がよく聞こえた。「いま何時?」とか、「グッパーしーまーしょ、アーラッキッ」とか。それなりの人数をだいたい半分に分けたいときにする、グッパー。懐かしい。「アーラッキッ」ってなんなんだろう。調べようと思ったら妹が学校から帰ってきた。時計を見ると、4時半すぎ。小学生の門限的には、そろそろロスタイムって感じなのか? 自分の時はどうだったっけ? 思い出せない。

 

3月14日(木曜)

○夜中のうちに届いていたメールで、「現代短歌」2024年5月号の書影を初めて見た。乾遥香さんは「悪だくみのリス」と言っていた。可愛いと思う。可愛い表紙の号に載れて 嬉しくて、急いでSNSで告知をした。届くのが楽しみ!

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○大学の卒業式が17日。「現代短歌」の発売は16日。ほんとギリギリ、大学生のうちに、原稿料もらって、総合誌デビューして、短歌の仕事をできて嬉しい!
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○妹とお母さんが 近所の撮影スタジオへ、成人式の前撮りをしに行った。と思ったら、お母さんから電話かかってきて、「撮影までの準備が長くなりそう」とのことで、「枕元の『思い出のマーニー』と『関ヶ原(上)』持ってきて」と頼まれた。歩いて届ける。

お母さんの調べで、昨日 老夫婦を案内した蕎麦屋「きがる」が 定休日だったことが判明(泣)。ごめんなさい!

○豆腐を買いに出た。韓国映画の『バーニング』に出てくる感じの夕焼けが見えた。

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○晩ご飯は、炊き込みご飯と豚汁。妹が お焦げの部分をよそってくれた。

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○21時すぎ。冷蔵庫を開いていたお母さんが叫んだ。「あーー!」、お気に入りの だんだんトマト(プチトマト)を床に落としていた。「だんだんトマトが、ほんとに、ダンダダンと、落ちた・・・」お母さんは笑いながらつぶやいて、何個か弾けたやつを洗って、食べた。

○1件メール。教授から「優秀論文賞」の通達。いろんな大学の、最優秀卒業論文に贈られる副賞を調べた。金一封とか、図書カードとか、盾とか、商品券とか。うちの大学はなんだろう。あまり期待しないように、と思いながら、少し期待してしまう。もし お金系だったら、贅沢だけど、オーディブルで聴いた川上未映子の単行本を買いたい。

 

3月15日(金曜)

○起きて、おじいちゃん・おばあちゃん家(美容室)に向かった。今日はいい天気。折り紙に使いたくなるような水色の空。

○歩きながら、オーディブル川上未映子『黄色い家』の続きを聴く。モモコが X JAPANを熱唱するシーン。無性に『紅』聴きたくなった。

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X JAPANの代表曲を聴いた。ワイヤレスイヤホンがうまく充電できてなくて、片方にしかバッテリーなくて、左耳だけで聴いた。右耳から、鳥の鳴き声とか、木の葉が風にそよぐ音が入ってくる。アンバランスさが可笑しかったけど、それでも「いい曲だなー」と、ずっと思った。調べたら『Rusty Nail』って、直訳すると『錆びた釘』らしい。「爪とは関係ないんだー」って驚いてから、なぜか、鼻の奥でちょっとだけ血の匂いがした。

釘と言えば、この歌。

くぎ抜きで君を抜いたらそのあとの愛が縦穴状で鋭い (笹井宏之)

○大橋川沿いに腰を下ろして、少しブログを書いた。しじみ漁から帰ってきたっぽい船が、目の前を通りすぎた。今日は爽やかな日。

○美容室に着くと、おばあちゃんが「最後の香川で、美味しいものでも食べて」と お小遣いをくれた。明後日は、大学の卒業式。

○今日は お店が忙しそう。おじいちゃん黙々と働いている。冷凍のたこ焼きと、サンドイッチと、6Pチーズと、ヤクルト1000をもらって、2階に上がる。またブログを書き進めた。1階から、おばあちゃんがお客さんを笑わせているのが聴こえた。

○明日、いよいよ俺が載る「現代短歌」2024年5月号の発売。

○お母さんに、「朝ごはん だし巻き卵がいい」とお願いしたら、「白だしがない」と言われたので、慌てて買いに出る(21時前)。『Rusty Nail』を聴きながら 白だしを買った。

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羊文学の "歌詞"は凄い!

○羊文学の歌詞を聴いて「これは・・・やばい!」って思えるようになったのは、おそらく自分が短歌を作り始めてから。

(画像 参照元羊文学に18問18答「10年後もバンドを続けられていたらいいな」【オリジナルインタビューvol.2】 | with digital(講談社)

○これ、短歌の話だよね?ってなった曲がある。

言葉よ どうか いつもそばにあり これからの奇跡に全部 形を与えてください (『マヨイガ』)

youtu.be

○僕が 短歌を作っていて感じる一番の喜びは、出来事を ぱっと形にできること。いつか消えてしまうんじゃないかと怖くなる、そんな忘れたくない思い出を 短歌にすれば、未熟でも  一応"作品"として残せるから、いつでも振り返ることができる。存在できる。(あきらかに、自分は〈人生-人生派〉の歌人。)

字が汚いけんだめだってノート見せてくれなかった子がくれたお手紙 (春木滉平)

○瞬間をつかまえて、言葉にして、膨らませたあと 削ったりして、どうにか短歌(定型)というパッケージに収める。削ったぶん、余白が生まれて、そこに 想像や解釈(考察)の余地も できる。短歌は 読み手によって、書いたこと以上のものに進化していく。すごいと思う。だからこそ、作り手も のびのび詠める。

○短歌と同じように、歌詞にも「説明的になりすぎるとよくない」という鉄則が、おそらくあって、だから 羊文学の歌詞からも、いろんなことを考えることができる。

○先に引用した、『マヨイガ』の歌詞にもあった〈奇跡〉について。このキーワードは、他の歌詞にも出てくる。

もしも魔法が使えるのなら、君はどんな奇跡を ここに望むの? (『予感』)

君たちは ありあまる奇跡を駆け抜けて 今をゆく (『光るとき』)

○何兆分の1の確率の中で 生まれてきたこと自体が奇跡だし、人と人が出会うのだって、奇跡と言っていいはず。

○出会いのためには、それまでに積み上げられた過去が、必ず存在している。あらゆる選択が伏線になっていて、そのたびに別のパラレルワールドが発現していて・・・・・・ みたいなことを、最近ずっと考えている。これにも短歌が大きく影響してる。

いっせいに暮れるパラレルワールドにきみを決断ごと愛してる (山中千瀬)

信号がついさっき青じゃなかったらきっと渡っていた歩道橋 (平出奔)

森見登美彦の『四畳半神話体系』が、土台を育ててくれていた感じもある。あと最近、穂村弘の 次の文章を 読んだことも大きい。

生の一回生、すなわちそのかけがえのなさこそは、ひとりひとりの体験や価値観の違いを超えて存在する唯一のものである。(中略)歌のなかに読者が〈本当のこと〉の輝きをみるとき、その真の光源とは 読み手自身の生のかけがえのなさにほかならない。 (穂村弘『短歌という爆弾』より)

○じゃあ 羊文学に話を戻して、塩塚モエカが、かけがえのない一回きりの人生で"したいこと"って なんだろう?

今日も ここで生きる君とちゃんと話がしたい (『金色』)

慰めてほしいとか わかってほしいとかではないんだけど なぜだろう、あなたと話したかったの (『深呼吸』)

○とにかく対話を求めてる。終わりの予感(不安)は いつもあるけど、限られた、一回きりの人生における時間を、君(あなた)と話すことに使いたい。そして、お互いを お互いの思い出に残しておきたい。生きてるうちに。会えてるうちに。

最終回の その後も 誰かが 君と生きた記憶を語り継ぐでしょう (『光るとき』)

youtu.be

○他に、羊文学の歌詞で印象的なのは、「跡」や「穴」だ。自分が想像しやすいのは アパートの壁。引っ越しするから、画鋲を抜くと、穴だけ残る。穴をあけた張本人も、画鋲も そこからいなくなる。穴だけ残る。

壁に空けた穴くらいにしか 君の人生を変えてない (『Step』)

秘密のムーン こんにちは! クレーターたくさんだ 天体がぶつかった歴史だよ ムーン ハロー、ムーン (『ハロー、ムーン』)

○そこにあったはずのものが、なくなって「跡」「穴」だけ残る。羊文学の歌における〈作中主体〉は、残された側であることが多い。だからこそ、残された側に何ができるか、それについての苦悩が強く滲んでいる。もういないのに、交わした会話が頭の中で繰り返し、反芻する。

いつの日か君がいなくなって、この穴ぼこに 僕一人と なんかくだらないものを詰めて、埋めなきゃいけない日が来るってことは もうずっと昔からわかっていたから、涙もでない。 (『Blue.2』)

見えないものの声を信じる たとえあなたがもういなくても (『ghost』)

youtu.be

残された側に、何ができるか。考える。でも、残された自分の時間・人生も、有限で、一度きり。だから もう やっぱり、自分も 生きて、書いたり、歌を作ったり、いろんなもの とか 跡を、残していくしかない!そんな決意を 強く感じる。そして、おこがましいけど、すごく共感する。

汚れたコンバースも 落とした財布も 必ず 私の歴史になってく (中略) 私は私で もうすぐ誰かの 歴史になってゆく (『涙の行方』)

3.1〜3.8 オーディブル デビュー!・同級生とカラオケ&モーニング

3月1日(金曜)

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○100分de名著 『偶然性・アイロニー・連帯』のテキストに線を引きたいところがたくさんあったから、今井書店まで、ラインマーカーを買いに行った。ついでに短歌用の創作ノートも買った。

ブックオフ川津店にも寄った。楳図かずおの漫画を立ち読み。「きゃ〜〜っ」のコマをいくつか見て、面白かった。

○夜、お母さんとジョリーパスタ「エビの明太子クリームスープパスタ」を食べた。これ美味しい。ラーメンみたいに器を持ち上げてスープを飲んでしまった!

 

3月2日(土曜)

○お母さんケータイの機種変更をしに、ドコモに行った(俺が運転!)。通信量プランの選別とか、アプリの引き継ぎとか、割と力になれることが多くて、付き添った甲斐があった。店員さんも、綺麗で明るい素敵な人で、楽しかった。

○お父さんとも合流して、ドクター・アイズに、メガネを作りに行った。〈仲良し3本セット〉。

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○夕方、データを移行してもらった新しいiPhoneを取りに行った。昼間に対応してくれた店員さんはもうおられなくて、お母さんと「寂しいね」「挨拶したかったね」みたいなことを話した。

○その夜、お母さんは、ヨシタケシンスケのLINEスタンプを買って、嬉しそうにしていた。

 

3月3日(日曜)

○学園通りから歩いて、11時、県立図書館に到着。短歌雑誌『現代短歌』の3月号を手に取って、堀川がよく見える窓際の席に座った。まず、次号予告を見る。「いよいよ、1週間後に俺の短歌が掲載、か・・・・・・」、あまり実感がない。 リレーエッセイ「月で読む本」、26回目の担当は伊舎堂 仁。タイトル、「チキンゾンビーズ」。「午後の最後の芝生」が入ってる 村上春樹の『中国行きのスロウ・ボート』が気になって、近くのブックオフ(黒田店)に向かったけど、収穫なし。

○内中原小学校前や、末次公園を経由して、京店で少し休憩。このあいだ録画して少し観た「島根マルチバース伝」に出てきた、E.A.Dビル。

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○そこからさらに歩いて、大正町の 書架『』さんに辿り着く(2回目)。『ねむらない樹』の最新号は、日下先生(店主)が笹井賞の最終選考に残った記念の号なので、買いに来た。先生は、賞に送った50首を 特別に見せてくれた。店の中で座らせてもらって、コーヒーを飲みながら、じっくり読んだ。郡司和斗のサイン入り歌集『遠い感』も購入。日下先生がブログのことを褒めてくれたから、ブックレビュー書いてみようかな?と思った。

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○この日の歩数は、16,366歩。(11.05km)

 

3月4日(月曜)

最近、YouTubeチャンネル『しゃれこめ!カナメストーンにお母さんがハマってくれた。それで、カナメちゃんたちが好きな ミスドのドーナツ ランキングを発表する動画を見て以来、家族内で「ミスド食べたくない?」という気持ちがひとつになっていたから、昼に妹と買いに出た。

 

3月5日(火曜)

ブックオフ川津店で、村上春樹の『中国行きのスロウ・ボート』を発見!

○夜、オーディブルの無料体験(30日間)に登録した。

 

3月6日(水曜)

○『中国行きのスロウ・ボート』に入ってる、村上春樹の『午後の最後の芝生』を読む。続けてジャンプ+で『チェンソーマン』の最新話を読む。

チェンソーマン、読む読む!と言って、なかなか読み始めてくれなかった、来年から香川で働く友達のことを少し考えた。最近どんな本 or 服を買ったんだろう?

 

オーディブルで、川上未映子『春のこわいもの』を聴きながら、学園通りを出発。ブックオフ浜乃木店とハードオフ浜乃木店まで歩く。ピンクの2DSを買うか、本気で迷って、やめた。歩いて帰る。西高の前、雑賀の住宅街、南田町を通る。『娘について』以外をすべて聴き終えた。特に、『淋しくなったら電話をかけて』が良かった。歩きながら、「あなたは、歩いていく」みたいな語りを聴いて、変な気分だった。俺の眼には 俺の歩いている道と 諸々が見えているのに、岸井ゆきの の声で「パン屋、郵便局、電柱、歯医者、角、神社、看板、駐車場」とか 視覚とちがう情報が耳に入ってきて、足元がふらついた。信号にわざとひっかかったりして、ゆっくり帰る。

○この日の歩数は、17,700歩。(10.77km)

○夜ご飯はハンバーグとポテトサラダ。ハンバーグはもちろんだけど、うちの実家のポテトサラダは、ご飯が進むからすごい。

○夜、『淋しくなったら電話をかけて』を、オーディブルで聴き返しながら布団に入った。いろんな人に想いが及んで、なかなか眠れなかった。

 

3月7、8日(木、金曜)

○高校の同級生2人(**、##)と遊んだ。21時40分くらいに、今井書店の駐車場まで、車で迎えに来てくれた。仕事帰りの2人を待っているあいだ、BRUTUSの水族館特集を 立ち読みした。

○アリカフェ(出雲)→ファミマの駐車場(玉湯)→コメダ珈琲(乃木) 。こんな流れで場所を変えながら、いろんな話をした。新玉ねぎが美味しいこと、大きいイチゴが手に入る売り場のこと、同級生の近況、先生のモノマネ、仕事の話、昔のバイト話。しんみりしたり、昭和歌謡を歌ったり、手を叩いて笑ったりして、あっという間に時間が過ぎていった。

○カラオケで、##の選曲センスが光ってた。

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○7時前、開店前のコメダ珈琲に着いてから。自販機でお茶を買おうと思って車を出ると、2人も車を降りてきて、タバコを吸い始めた。

「今日、春木がどんなカバンで来るか、って話をしてたんだよね」「それで、たぶん斜めがけのカバンだよ、って言ってた」

案の定、俺は、昔付き合ってた人から貰った エンダースキーマの斜めがけカバンを肩から下げていた。豚革のバックだよ、と言って驚かせようとしたけど、2人からは 「ふーん」みたいな反応しか返ってこなかった。

○モーニングを食べた。食べながら、##が高校時代のバイト先の先輩のモノマネを、落語みたいな魅せ方で披露してくれた。それが落ち着くと、2人は、面識のない相手から、なぜか〈怖い人〉と決めつけられることの 嫌さ を愚痴った。##は「うちらこんなにおもしろいのに、損してるよ」と言い、隣に座る**も 頷いていた。

○1年くらい前に、**に、

わかりやすい人と言われるルービックキューブ一面だけを揃えて (飯坂友紀子)

という短歌を紹介したことを思い出す。「〜な人」という判断は、その人が得た 一部の情報から算出された 一つの見方。見えているその面だけが、その人の全てかというと、そうではない。人間は、たくさんの面を持っている。たった一面だけで、わかったような顔をされるのは、癪だ。

○ **と##。この2人が、自分と、仲良くしてくれることを、高校時代から自慢に思っていた。それは、周りからちょっと怖がられている人と親しくできていることで胸を張れる、みたいなことじゃない。じゃなくて、なんか明らかに、周りと比べて"自分"を持ってる2人だったから、それが嬉しかった。当時から、自分が何をやりたいか・どう振る舞うべきか、その両方のバランスをうまくとっている2人だった。

○2人は、高3のときの夢を叶えて、それぞれに ぴったりな仕事に就いている。そんな2人に、俺が春から教員になることを 「すごい」とか「おめでとう」とか 言ってもらえたことも 嬉しかった。また1年以内に会えたらいいな、と思う。

1.18〜1.31 初めての原稿依頼・引越し準備

1月18日(木曜)

○19時前、ベッドで だらだらインスタを見ていたとき、1通のメールが届いた。それは、人生で初めての【原稿依頼】だった。雑誌 「現代短歌」の、歌人乾遥香さん責任編集のアンソロジーそれに、載れる!? とりあえず2月4日までに、自選短歌・10首を寄稿することになった。総合誌デビュー、しかも乾遥香さんに選ばれて・・・・・・これ、夢!?

この春で花粉がわかるようになりわたしの可能性止まらない (乾遥香『10月生まれ』より)

俺の可能性も止まらないかも!?

 

1月19日(金曜)

○ドラッグストアで、シャンプーとかトリートメントを買った。それと1000円くらいする冷凍餃子「マンドゥ」(1kg)を買ってみた。

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○歩きながら聴いたのは、松岡茉優伊藤沙莉の『お互いさまっす』。サッカーと、進撃の巨人の話題が出たので、その2つを好きな妹に今度教えよう、と思っていた帰り道、ちょうど父から 月末の引越し準備の件で 電話がかかってくる。おかげで妹と少し話せた。

相対性理論ケルベロスにハマってる。

「じごくのばんけーん、そーうとっ、お利口な、ワンワン」

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1月20日(土曜)

YouTubeの、あなたへのおすすめに、霜降りの粗品が中学生と遊ぶ動画が流れてきた。見たら、〈ゴールなしバスケ〉とかをやってて笑った。自分も昔、地元の公園で、電波塔を守る金網の、高いところについてた「きけん」の看板にボールを当てたらゴールってこと みたいなバスケをしていたことを思い出した。

○昼過ぎ、高松ビートルズで、「ブランコ」さんの漫才を観た。

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開演前、外海書房の中川さんに、原稿依頼のことを話した。寄稿する短歌の候補(20首)を見てもらった。公募枠で僕を選んでくれた乾さんが、一体 自分の短歌のどんなところを評価してくれたのかわからなくて、「どんな感じで 自選するべきなんでしょうか」と相談して、中川さんを困らせてしまった。そのあとに寄ったレコ屋で、ドビュッシーのCDを買った。

 

1月22日(月曜)

○昼過ぎ、友達の運転で、ブックオフ屋島店に行った。本・DVD・ゲームソフトを、64点売った。売り上げは5000円ちょっと。

○おじいちゃんからLINE。

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おばあちゃんが詠んだ川柳らしい。俺の短歌に対抗してるのかも(?)

 

1月23日(火曜)

○3限の帰り道、さらさら雪が降った。沖縄出身の友達と一緒に帰っていたタイミングだったので、ラッキーだった。期待通りに、「すごい雪!」と喜んでいる様子を見ることができた。

○夜、同じ学科の男子6人で、飲み会をした。串カツ屋だったけど、何よりもチャンジャが美味しかった。


1月24日(水曜)

歴史学のレポートを仕上げた。


1月26日(金曜)

○乾さんから、メールが届いた。アドバイスあり、褒めあり、激励ありの長文で、評価ポイントもすごくわかりやすく挙げてくださっていて、動画じゃないのに、スクショが止まらなかった。気分が良くなって、引越しの準備(本や雑貨の段ボール詰め)が、すごく捗った。

○「アメトーーク!」の〈イカ芸人〉を見た。鳥取市はマヨネーズ消費量が全国1位、と聞いて、またスクショしてしまった。そろそろカメラロールを整理しないと。でもその前に引越しの準備・・・・・・

 


1月27日(金曜)

○お昼過ぎに両親が松江からわざわざ車で来てくれて、引越し作業がぐんぐん進んだ。

○夕方に寿司を食べて、「マツコの知らない世界」で紹介された〈皇帝〉でソフトクリーム。両親はチーズケーキ。夜は三人で、高松のコンフォートホテルに宿泊。

 

1月28日(土曜)

○朝のバイキング、ホテル イチ押しのオリーブごはんをゲットしたのに、その前に食べたガーリックチキンソテーみたいなやつのパンチが凄過ぎて、よくわからなくなった。

○両親と栗林公園を散歩。四年も香川県に住んだのに、初めて訪ねた。

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○夜、古本屋「solow」で朗読会。読み手に病欠が出てしまったらしく、急遽 朗読をさせてもらえることになった。といっても、朗読なんてほとんど経験がなかったので、好きな短歌をスケッチブックに大きく書いて、ページをめくりながら ぽつぽつ紹介した。

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1月29日(日曜)

○昨日も会った中川さんに、朝から本の買取に来てもらった。そのあと、ラーメン屋と、「サニールートコーヒー」に連れて行ってもらった。下宿に送ってもらって、車を降りるギリギリまで、これでしばらく会えなくなるという感じが、全くなくて、それくらい最後まで本の話が弾んでいて、あれは良い別れ方だった。

○夜、〈花の帯化〉について少し調べた。

 

1月30日(月曜)

○日本語史のテスト。(これを無事に終えたら、もう俺は、来年からテストを配る教師の側にいくわけで、もう、紙のテストをこんなふうにじっと、時間がくるまで、カツカツ解くなんてことはないのだ!)と思いながら、終えた。


1月31日(火曜)

○羊文学「ワンダー」の歌詞、

平行線、僕らの毎日に光線 時々恋をして、行こうぜ

が、気持ち良すぎてずっと聴いてしまう、そんな1日。この日は、ずっと羊文学を聴いていて、歌詞を全曲読んだ。「ハロー、ムーン」とかは、宇宙兄弟のアニメにピッタリじゃない?って思ったりした。

○友だちが、「ロマネスコ」という奇妙な野菜(?)をくれた。食べるのが怖いので、しばらくオブジェとして飾ることにした。部屋も引越し前でガラガラだから、ちょうどいい。

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